ランドセルの寄付から始まった!タイガーマスク運動,その真意とは?


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2019年3月13日

突然ですが…

伊達直人(ダテナオト)ってご存知ですか?

ご存知ありませんか?

それでは、

「タイガーマスク」と言えばご存知でしょうか。

タイガーマスクは1968年より、週刊少年マガジンなどで掲載された漫画作品です。

原作を梶原一騎、作画は辻なおきが手がけました。

1969年にアニメ化されてからは、当時多くの日本人が夢中になった、

伊達直人扮するレスラー「タイガーマスク」が、孤児院の子どもたちのために闘った、

昭和を代表する超人気プロレス漫画です。

では、この漫画のタイトルが名前についた事象、

「タイガーマスク運動」って、ご存知でしょうか?

少し前に話題になった、この「タイガーマスク運動」の発端となった、

「タイガーマスク」こと「伊達直人」を名乗り寄付を続けた人物と、寄付を受けた施設や、

その後全国に連鎖した、”善意の輪”についてのお話を是非知っていただきたいのです。

どうぞこのまま、ご覧ください。

タイガーマスク運動

タイガーマスク運動(タイガーマスクうんどう)とは、2010年12月25日の一児童相談所における事例以降、日本各地で確認されている連鎖的な寄付行為の通称である。タイガーマスク現象ともいう。一連の寄付行為は、その多くがプロレス漫画『タイガーマスク』の主人公「伊達直人」など架空の名義による匿名のもので、寄付先はおもに児童福祉関連施設となっている。

出典:Wikipedia

2010年のクリスマスの夜、群馬県にある児童施設の玄関前に、

伊達直人を名乗る人物から10個のランドセルが届きました。

この出来事は多くのニュースなどに取り上げられ、

その後次々と全国各地の児童養護施設などに、

ランドセル・文具などの学用品や、多額の商品券などが、

匿名で寄付されるという現象が起きました。

贈り主の多くは昭和のスポコン漫画の主人公を名乗っていましたが、

発端を含めほとんどが「伊達直人」を名乗る匿名行為だったこと、

また、「タイガーマスクの原作エピソードを再現したものでは」と話題になったことから、

やがて「タイガーマスク運動」と呼ばれるようになりました。

しかし、その後日本中でしばらく見受けられたこの寄付活動も、

時が経つにつれて段々と減少してゆき、人々の記憶からは忘れられてゆきました。

活動の発起人とは?

画像引用:シンプルライフハック

2016年、伊達直人を名乗った人物がとうとう素顔を明かしました。

それは、40代の普通の男性でした。

自らリアルジャパンプロレスに連絡を取り、ランドセル購入時の領収証を見せて、

伊達直人を名乗り寄付をしていた本人だと信じてもらえたそうです。

素顔を見せた「伊達直人」こと、川村正剛氏は次のように語りました。

児童施設には年々児童が増えていく。

支援にも限界がある。

このままじゃだめだ。

世の中にメッセージを送りたい。

そう思って、伊達直人の名を借りた。

川村氏は、幼い頃に両親が離婚し、その後引き取られた母と死別し、

小学校の頃、自分だけランドセルを持っていなかったんだそうです。

子どもたちに、「自分と同じ思いをしてほしくない」との思いから寄付活動を始めましたが、

やはり、いち個人の力では限界があります。

「伊達直人」の名を借り、施設に寄付をすることで話題となり、

同じような寄付が後に続いた。

しかし、連鎖していた善意の輪も、時が経てば風化してしまった。

そこで、「活動に再び目を向けてほしい。もっと行政に呼び掛けたい。」と、

この場に姿を現す決心をしたのだそうです。

施設の本音

※画像引用:JIJI.COM

ところで、寄付を受けた全国の施設の関係者の本音を聞いてみました。

施設の本音

ランドセルをもらっても、正直迷惑です。

→ランドセルくらいは、好きなものを選ばせてあげたい。

→ランドセルばかりが大量に届き、困っている。

中古のランドセルは、いらないです。

→申し訳ないが中古品は処分させてもらっている。

もちろん気持ちはありがたいけれど…

中古品に関しては、寄付と不用品の押し付けって、紙一重なんですよね。

施設の本音

正直、現金や商品券がありがたいです。

→子供たちが求める、子供たちに必要なものを買ってあげられる。

寄付したい先の相手が求めているものを贈るのが、一番良いということです。

話はそれますが、

災害のたびに話題に上がる物品支援についても、同じような事が言われていますね。

施設の本音

もちろんお気持ちはとてもありがたく思っている。

多くの人に、施設の現状などをもっと知ってほしい。

現場と世間との、”認識のズレ”を感じます。

現場はいつでも、”現場のいま”を知ってほしいんです。

まとめ~ひろがれ、善意の輪~

  • ランドセルの寄付は意味がない
  • きっかけになって、それをどう繋げるのかが大事

引用:ライブドアニュース

川村氏は、ランドセルを贈ることにこだわっていたわけではないんです。

タイガーマスク運動の本質とは、

  • 多くの人に知ってもらうこと
  • 次の善意に繋がること

そして、

  • 普通の人にもできることがある

ということを知ってもらい、

  • たくさんの子どもたちを笑顔にすること

が目的だったんですね。

さいごに

子どもたちは、虐待されるために生まれてきたんじゃない。

抱きしめられるために生まれてきたんだ。

涙を流すために生まれてきたんじゃない。

笑顔になるために、周りのひとを笑顔にするために、生まれてきたんだ。

すべての子どもたちへ、

生まれてきてくれて、ありがとう。

川村正剛

 

川村氏は、初代タイガーマスク基金の理事を務め、

現在も全国の孤児たちのための活動を行っています。


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